1円って何pips?

とあるFXに関する本でこんな言葉を目にしました。

「100pipsの利益」

あなたは100pipsといわれて何がどのくらい利益としてでているのか想像できますか?これはよくニュースの最後で伝えられる為替レートの単位のことですが、普段耳にするのは「現在、1ドル=113円と82銭で取引されています」といった内容でしょう。

円、銭、pipsそれぞれの違いは正直FXの運用をしないのであれば知らなくても問題ありません。しかしpipsが気になっているということはあなたはそういったものに興味があるのではないでしょうか。

ならばここでそのしくみを学び、FXの世界への第一歩を踏み出してみましょう。(FXや為替レートが分からない方はまず【こちら】の記事を読みましょう。)

1ⅿ51㎝=1.51m、100円51銭=100.51円

pipsとは「ピップス」または「ピプス」と発音し、為替レートが動くときの最小単位のことです。文章で説明されてもいまいちピンと来ませんね。「pips」を知るその前に「円」と「銭」という単位について知る必要がありますので、順を追ってまずはこちらから説明しましょう。

さきほどドル円が「113円82銭」という例をあげましたが、これは「113.82円」を丁寧に表現したものです。似たものですと、長さの単位であれば「1ⅿ80㎝」は「1.8m」と表現したり、重さの単位であれば「57㎏300g」は「57.3㎏」と表現したりするものがあり、数値の大きさに合わせて使われる単位も変わります。

つまり「銭」とは「円」より一つ下のレベルの単位で、1銭=0.01円ということになります。なんとなく分かってきましたか?深く考えず長さの単位でいうところの80㎝=0.8m、重さの単位でいうところの300g=0.3㎏といった感じでサラっと覚えてしまいましょう。

さあ「円」「銭」の関係について理解できたところで「pips」に話を戻しましょう。冒頭の例であげられていた「100pips」がどのくらいの動きの大きさを示しているのかについて次の章で説明します。

1pipsは1銭、100pipsは1円

まず最初にいってしまいましょう、日本通貨における1pipsは1銭と同じです。つまり「1銭=0.01円=1pips」ということです。具体的な数字で説明すると113.82円から113.83円に動いたとしたら、「1pips動いた」と表現することができます。また113.82円から113.92円に動いたとしたら「10pips動いた」と表現し、113.82円から114.82円に動いたとしたら「100pips動いた」と表現します。

はい、ここでようやく冒頭に出てきた100pipsの話に戻ってまいりましたね。100pipsとは日本円のレートで表現すると1円分ということになります。厳密にいうと「lot」という掛け数や通貨ごとのレートによってもっと複雑になってきます。ですがそれはまた別の記事で勉強するとして、今回は日本円のレートにおいては100pipsが1円分ということだけ理解できれば大丈夫です。

ちなみにニュースでは為替レートは113.82円のように0.01円=1銭の単位までしか伝えられていないことが多いと思います。しかし最近では113.820円のように0.001円=0.1銭=0.1pipsの単位まで表現されることも結構ありますので覚えておきましょう。

pipsは世界各国の価値が異なる通貨を同じ単位で表現できる便利なものです。FXを深く知るためにまずは日本円とpipsの関係を理解しましょう。最終的には世界の通貨とpipsの関係も勉強していくことになるかもしれませんが、段階的に学ぶことでより理解が深まると思います。