10万円で始める為替の投資~資産を守るしくみ~

FXを始める最低資金とロスカットを紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

FXは「外国為替証拠金取引」という難しい名前がついておりますが、簡単に言えば預けたお金を「証拠金」(担保)として取引するということになります。

しかし、負けたら預けたお金が全部なくなってしまうのでは、と不安を持っている方もいらっしゃると思いますが、ちゃんとFXにはあなたの資金を守るしくみが存在します。

今回は、まずはじめにいくらで取引ができるのか、ということを説明し、その後その資金を守るしくみについて説明します。

FXって何?という初心者向けの「FXの基礎」シリーズですが、そもそも「FX」に関する基礎的な説明を行った記事は【こちら】になりますので、まだお読みでない方はこちらの記事からお読みください。
FXの基礎⑤

FXを始める資金的敷居は高くない!

そもそもあなたがFXを始めたいと考えたとき、いくら必要となるのでしょうか?取引に必要な証拠金は、取引する通貨ペア(ドル円やユーロドルといった通貨の組み合わせのこと)とその通貨の価格、設定したレバレッジ(預けたお金の何倍の額で取引しているか、という倍率)によって異なってきます。

例えば、「1ドル100円」であればドル円を1万通貨取引するときに、本来であれば必要な証拠金は100円×1万=100万円です。

しかし、日本の取引会社の上限である25倍のレバレッジをかけた場合、必要証拠金が25分の1となって4万円から取引できるということになります。

南アフリカランドやトルコリラといったマイナーな通貨を除き、FXで取引できるドルやユーロ、ポンドなどといったメジャーな通貨同士で1万通貨を取引する場合には、レバレッジ25倍で必要な証拠金は大体どの通貨でも約3~6万円程度となります。

すると、レートの変動に余裕を持ってトレードすることを考えると、10万円ほどあれば取引を始めるには十分といえます。

一気にその10万円がなくなってしまうと不安に思っている方もいらっしゃると思います。しかしFXではそのようなことがないよう、各証券会社では口座にある証拠金以上に損失が発生しないよう「マージンコール」や「ロスカット」(強制決済)といった、投資家を保護するためのしくみが存在します。

まず証拠金維持率を理解しましょう

マージンコールやロスカットを理解する前に、証拠金維持率について理解しておく必要があります。「証拠金維持率」とは、実際に取引している金額に対して口座に入っている残高の割合のこととなります。

例えば、口座に10万円が入っていたとして、ドル円を1万通貨取引するのに4万円必要だとすると、証拠金維持率は10万円÷4万円=250%となります。

この証拠金維持率をもとに、資産を守るためのしくみが作られていて、その一つが「マージンコール」です。

マージンコール=イエローカード

「マージンコール」は、証拠金に一定の損失が発生した場合、取引会社が顧客に対して知らせるものであり、サッカーで例えればイエローカードのようなものです。損が広がり、そろそろ危ないよと伝えるものとなります。

そして、証券会社によって「取引に必要な証拠金額の○%は維持してください」と決められています。一般的に50%以上に定められていて、もし50%を割ると「マージンコール」がかかります。

マージンコールがかけられた場合、証拠金を追加するか、ポジションを決済するかして、証拠金維持率を50%以上に引き上げることを求められます。そしてさらに証拠金維持率が下がるとロスカットが発生します。

ロスカット=レッドカード

マージンコールがあったにも関わらず、期限までに証拠金を追加しなかったり、証拠金維持率がさらに大幅に下回ったりした場合は、その時点で損をしていようが、自動的に強制決済されます。これをロスカットといい、証拠金以上の大幅な損失を出さないようにするためのシステムです。

サッカーで例えればレッドカードです。レッドカードが出されると試合退場させられるように、FXでは強制的に証券会社によって取引を中止させられます。

ロスカットはあなたを守る大切なしくみ

これらのしくみは一見するとお金を減らす怖いもののように聞こえますが、リスクが高いFXであなたの資産を守るための大切なシステムと考えることもできます。これらのシステムがあるおかげで借金になったり、資産が0になったりすることを防いでくれるのです。

とはいえ、マージンコールやロスカットが発生するまで放っておくのではなく、取引量を減らしたり、損失が広がった場合は取引を自分で中止する、といったリスクを管理することはFXでは必須です。

なお、数年に1度発生するかどうかという価格の変動があまりにも激しい相場ではマージンコールやロスカットが発動しない可能性もあります。その場合に発生した損失は追加の証拠金として支払う必要があるケースもあります。そのため、取引量というのは自分で調整する必要があります。

では、続いて通貨を売り買いする際に出てくる言葉について、【こちら】で一緒に学んでいきましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーリンク

10万円で始める為替の投資~資産を守るしくみ~
いいね!を押してGOA onlineの最新記事を受け取る