「え!? 7月になったってことは、もう1年の半分終わっちゃったの!?」
あなたはこんなふうに思ったことはありませんか?実はこの時間が早く感じる現象は気のせいなどではありません。なんと19世紀にフランスですでに心理学的に説明されていたのです。
思い返してみてください。小学生の頃は夏休みがかなり長く感じませんでしたか?または1年経って学年が上がるまでの時間も、かなり長く感じたと思います。
ですが、今はどうでしょう?ついこの前までは正月でいよいよ新年度が始まり、新しい習慣や仕事をスタートさせたばかりだと思っていたのに、気が付けばもう紅葉も終わって冬になりかけていた…。
ましてや1か月なんて時間は「明日から早起きしよう!」と意気込んでいる間に過ぎ去ってしまいます。なぜこのような現象が起こるのでしょうか?それは、さきほども少し出てきたフランスの哲学者と心理学者が説明している『ジャネーの法則』が関係しています。
加速する時間の経過スピード
そもそも『ジャネーの法則』というのはフランスの哲学者であるポール・ジャネが発案し、心理学者のピエール・ジャネの著書で紹介された法則のことです。
この法則によると、体感的な時間の長さは小さい頃は長く感じられるが、年を取れば取るほどその体感的な時間の長さが短くなるというのです。つまり、時間の体感速度は年齢に反比例するのです。
文章で説明すると難しいですね。分かりやすく例で説明すると、とある50歳のおじさんがいたとしましょう。彼にとっての1年とは、今まで生きてきた50年のうちの1年なので「50分の1」です。
では5歳の男の子にとっての1年はどうでしょう?今まで生きてきた5年間のうちの1年なので「5分の1」になります。
同じ1年間でも50歳のおじさんにとっては50分の1で、5歳の男の子にとっては5分の1です。単純計算で10倍の差があるので、おじさんにとっての10年間は男の子にとっての1年間という計算にもなるわけです。
そして、この『ジャネーの法則』によると20歳は人生の折り返し地点だというのです。
0歳~20歳 ≒ 20歳~80歳
これはあくまで体感的なものなので、当然実際の時間が短くなるというわけではありません。しかし0歳から20歳までの時間と同じ分だけの時間を体感すると、80歳の老人になっているというのです。つまり、あなたはもう人生の折り返し地点を過ぎてしまっているのです。
しかし、人生の折り返し地点を過ぎたからといって人生を悲観することはありません。大事なことは、この事実に気づいてこれからの人生を精一杯生きていくことでしょう。
精一杯生きるとは”何かを頑張る”というよりも、新しいことにチャレンジしたりして”新鮮さを感じる”ことだと思います。
これまで「興味はあるけど、”いつか”やればいいや。」と流してきたのであれば、これからは興味が湧いた瞬間に「まずはやってみる」という癖をつけるのもいいかもしれません。
「いつか、いつか」なんて言ってるうちに時間はどんどん進み、結局やらずに終わってしまうかもしれません。人生に残された時間をいかに有意義に使うかが大事なのではないでしょうか。