仮想通貨には今までの金融の世界にはなかった新しい技術を用いられています。そのため、出てくる単語も独特なものが一般人には理解が難しいですよね。
その中でも最近では「ハードフォーク」という単語が話題になっております。最近ですとイーサリアムという通貨で実施されたり、2017年8月1日にはビットコインでも実施されるかもしれないというニュースが出たりしています。
しかし、「ハードフォーク」について調べても、ルールの書き換えがどうのこうのであったり、「ソフトフォーク」がなんとかかんとかと、大変わかりにくいですよね。
今回の記事では、ハードフォークとはそもそもどういう意味なのかということを仮想通貨初心者でもわかるように、ものすごくかみ砕いて説明していきます。
仮想通貨=小学校のクラスのホームルーム
難しい単語で考えると、わかりづらいので仮想通貨を小学校のクラスで考えましょう。
ここは仮想通貨小学校。その中のクラスの一つに「ビットコイン組」があります。ビットコイン組には何人もの生徒が所属していて、その中でクラスの決まりを決めようという話し合いをして、採用されればそれをみんなが守るルールとしています。
ちなみに、この仮想通貨小学校のホームルームには「先生」はいません。クラスのことは生徒自身で決めて、そのルールを守って運営しているのです。
さて、今日もいつも通りホームルームで自分たちのルールをより良いものにしようと議論しています。いつもなら新しいルールを決めて、それを円滑に適用しているのですが、今日は様子が違うようです。
ハードフォークは問題児が抜けること
今日はホームルームがうまくいっていません。今日は「セグウィット」という新しいルールを議論しているのですが、この「セグウィット」にめちゃくちゃ反対している子がいます。それが「M君」です。
あなたが小学生のときを思い出してみると、1人だけ強情に反対している子がいませんでしたか?そんな感じの生徒が今回のM君です。
M君は、もしセグウィットが適用されてしまうと自分が不利になると考えているのです。そのためいくらクラスのためになるルールであっても、M君は頑なに反対するしかありません。
それでも大多数のクラスメイトは賛成しているので、ビットコイン組はセグウィットを採用する流れになっています。そこでM君はとんでもないことを言い出したのです。
「セグウィットを使うなら、俺は抜けて新しいクラスを作る!」
そういって、彼は新しいクラスである「ビットコイン アンリミテッド組」を作ると提案し始めたのです!もはや問題児というわけです。
つまり、元々の「ビットコイン組」は、セグウィットを適用させてクラスを運営しようとする「ビットコイン コア組」と、セグウィットとは違うルールを適用させるクラスである「ビットコイン アンリミテッド組」の2つに分裂することとなります。
この分裂をして2つの通貨になってしまうこと。これが「ハードフォーク」です。
(厳密な定義は少し異なりますが、今回はわかりやすく理解してもらうために大まかな意味を説明しております。)
ハードフォークはどう捉える?
クラスが分裂すると、それぞれが準備をしないといけません。例えば、クラスのリストを管理している職員室は「ビットコイン アンリミテッド」という枠を用意しなくてはいけません。
しかも、今回M君がセグウィットの代わりの方法を提案していますが、色々その方法は技術的な問題が多くある状態です。つまり、バグが多いなどでまだまだ不完全なのです。
みんなの支持を集められないと、せっかく作った「ビットコイン アンリミテッド組」に誰も入ってくれません。誰も認めてくれず、M君しかいないクラスは存在できなくなりますので、「ビットコインアンリミテッド」という仮想通貨は分裂しても消滅してしまう可能性も出るのです。
一方で、もともとの「ビットコイン組」の残りのクラスメイトはさほど反対しないという意見もあります。それはクラスの問題児が抜ければ、残ったクラスメイトは議論しやすくなるわけです。
一時的にクラスが2つ(通貨が2つ)存在することで一時的に混乱が発生しますが、今後を考えると運営が楽とも考えられるのです。
今回はざっくりと「ハードフォーク」に関してご紹介しました。この記事で皆さんの仮想通貨の疑問が一つ解消できれば幸いです。