円安と円高、ジュースに置き換えたら誰でもわかる!

前回の記事ではFXの基本的な説明を行いました。為替があなたの生活に意外と関係があることをご理解いただけたと思います。

FXって何?という初心者向けの「FXの基礎」シリーズですが、そもそも「FX」に関する基礎的な説明を行った記事は【こちら】になりますので、まだお読みでない方はこちらの記事からお読みください。

お金の交換レートである為替レートは変動するものであり、その動きによって円高や円安といった現象が起こります。為替を理解するためには、この円高や円安を理解するところから始まります。

しかし、円が高いとは?とわからなくなってしまう方もいらっしゃると思われます。今回は今更人に聞けない、円安や円高について解説したいと思います。

FXの基礎②

月から地球を見てみよう

円安と円高、どっちがどっちなのかわからなくなってしまうという方を多くいらっしゃいますが、一度理解してしまえば決して難しいものではありません。

円安や円高といった現象を理解するためのコツとして通貨の価値を客観的に見ることです。客観的に見る、つまり、あなたが日本にいて、日本円を使うという考えから抜け出して、月から地球を見るように、各通貨を相対的に見ることが重要なのです。

それでは、ここで理解しているかをチェックする問題です。為替レートが「1ドル=80円」から「1ドル=100円」になったのは円安でしょうか?円高でしょうか?少し考えてみてください。

「80円から100円になったのだから、円高である」と答えると、残念ながら間違いとなってしまいます。今回はわかりやすく考えるために、ドルをジュースに変えてみましょう。

ジュースの値上がり=ジュース高

ジュースの値段が1本80円から1本100円に値上がりしました。この場合、ジュースを買うのに前は80円でよかったのに100円も必要になった、従って「ジュースの価値が高まった」と言えます。

反対に、ジュースから見れば円の価値が低くなった、すなわち「円安」となります。

このように、物やお金の価値は一方が上がればもう一方が下がるという特性があり、これを客観的に見ることが理解につながります。そしてジュースをドルに戻しても同様です。

ドル安=円高、円高=ドル安

「1ドル=80円」から「1ドル=100円」になったとき、あなたが1万円持っていたら何ドル買えるかを考えてみます。

「1ドル=80円」のときは、10000円÷80円=125ドルに両替、つまり1万円で125ドル買うことができます。しかし、「1ドル=100円」のときは、10000円÷100円=100ドル、つまり1万円で100ドルしか買うことができません。

つまり、「1ドル=80円」から「1ドル=100円」なるということは、前は1万円で125ドルも買えたのに今は100ドルしか買えなくなった、つまり円の価値が下がった「円安」となるのです。

逆に為替レートが「1ドル=100円」から「1ドル=80円」になったときは「円高」になったといえます。つまり、前は1ドルを買うのに100円も必要だったのが、今は80円でよい、つまりドルから見れば価値が安くなる「ドル安」であり、逆に円の価値が上がる「円高」になったのです。

このように、円とドルといったように各通貨は今この瞬間も互いに価値が高くなったり低くなったりを繰り返しています。これはユーロやポンドといったように他の通貨でも同じことが起きております。

そして、FXでは円高や円安といった為替レートの差を利用して、利益を狙うという方法で収益を上げることを目的にしています。

でもFXってお金を一瞬でなくしてしまう怖いものなのでは?と考えている方も多いはず。しかし、通貨を取引しているという性質を理解してしまえば、そういうことがあり得ないということを理解できるはずです。このことについて、【次の記事】で学んでいきましょう。