国も銀行もあなたを守ってくれません

知らないうちに減ってるあなたの資産

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銀行の口座を見て、ある日預けていた金額のうち、200万円がごっそり消えていたら恐ろしくないですか?

普通に生活していればそんなことは起こらないだろう、とみんな思っています。しかし、日本が経済成長する、また円の価値が下がるといった現象が起こるうちに、預金の価値が下がっています。これをみんな知らないだけなのです。スーパーで10円安い物を買うといった節約を重ねていっても、知らないうちに200万円失ってたら全く意味がないでしょう。

この記事では、まず現在の日本がどういう状況なのか「アベノミクス」と「為替」という点から把握し、投資を知らないことがどれだけリスクであるのか、ということについて考えていきましょう。この記事を読めば、将来働いて稼いだお金を少しは守れるようになるかもしれません。

アベノミクスのあらすじ

まずは日本の状況から確認するため、アベノミクスについて理解していきましょう。

2012年から政府はアベノミクスと称して経済発展を行ってきました。「アベノミクス」や「3本の矢」という言葉自体は聞いたことがあると思いますが、結局何を目指していたのかが少しわかりづらいところがあると思います。まずはこの政策の手段と目的を簡単に説明します。

「アベノミクス」とは長年続いた「デフレ」といわれる状況を打破するための政策です。「デフレ」は簡単に言えば、みんながお金を使わなくなってしまう状態のことで、お金を使わないから安くしないと売れない。だからモノの値段が下がってしまって、売り上げも減って給料も減る、という悪循環のことです。

これを打ち破るというのが「アベノミクス」の目標です。まず、国が市場に回るお金を増やしました。その後、国がお金を使うきっかけを作らせることで、大企業から中小企業がよりお金を使って、モノやサービスを生み出そうとします。そしてその売り上げを給料として個人にお金が回り、消費が増えていくことでお金の流れを作ろうとしたものでした。

以上のような政策で、毎年2%の物価上昇を起こしていくのが、アベノミクスの目標でした。一見とても良い作戦のように思えますが、実際にはうまくいっていないことに問題があるのです。

日本は成長、あなたのお金は消えてます

では、このアベノミクスが始まってからどういったことが起きたのか。

確かに企業にはお金が回るという一部の部分では成功しました。しかし、肝心のあなたがもらうお給料にほとんど反映されていない状況になっています。なのに物価がそれ以上のペースで上がっているのです。

これは大変危険な状況です。例えば月収20万円の時代にペットボトルの水が1本100円で買えたとします。そこで5年後に給料が40万円に上がったらどうでしょうか?普通であれば喜ばしいことで、「ああ、政策が成功した。みんな豊かになった。」と考えてしまうでしょう。

しかし、5年前まで100円で売っていたペットボトルの水が、1本300円になっていたとしたらどうでしょうか。水だけじゃなりません。家賃も3倍、外で食べるごはんも3倍、物価がすべて3倍になっているのです。とてもじゃありませんが、月収40万円だろうが生活できない状況だと思います。簡単に説明すれば、それに近い状況がすでに起きているのです。

つまり、政策を知らないうちに実行されているだけで、あなたが投資などを何もしていなくても損失を出していることになるのです。そしてこれに関する問題は国内の経済成長だけでなく、外国との兼ね合いでも発生していたことをご存知でしょうか。

FXを「やってない」ことで消えたのお金

2012年頃、1ドル80円の時代がありました。そして2017年現在、これが1ドル110円になっています。これは円安といい、簡単に言うと円の価値が下がっている状態です。ドルから見れば円の価値が3割落ちていることになります。

(円安、円高についてはこちらの記事で解説しています。)

例えば2012年のとき、都内で飲食店のバイトの時給が約1000円。そして現在も同じく1000円だったとしましょう。60分が1時間ということは、5年前も現在も変わっていませんが、価値の下がった金額を今も同じだけもらっています。

これはアルバイト代だけではありません。みんなが一番安全と言って貯金も知らないうちに損していることになっていました。5年前に500万円の貯金をしていた場合、現在では円の価値が3割減っているので約700万円になっていないと価値は見合っていません。これが知らないうちに200万円を失っている理屈です。

「投資はリスク、普通に働いて貯金するのが安全だ。」この考え方に囚われている日本人が大変多いです。お金について何も考えようともせずに日々生活する怖さを知るべきなのです。

では投資を行った先にある、私たちの目指すゴールとは何なのでしょうか?

投資で目指すゴールは億万長者だけにあらず

投資というと土地や株をたくさん持っていて、それだけで生活できる人、という印象を持つ方が多いです。もちろんそのような生活を送ることは理想かもしれません。しかし、普通に働いている私たちの目標というのはもっと近くにあるのではないでしょうか?

たとえば、ここまでにお話ししてきた、物価の上昇に追いつく所得を得る。為替の相場に追いつく資産の増加。これだけができるだけでも、利益としては十分ではないでしょうか。例えば、先の話では、500万円を銀行にそのまま預けず、ドルに換えて持っているだけで結果的に200万円は守れたのです。

経済に追いつけるだけの利益でも、これからの日本の状況や政策を考えれば、今の状況よりも格段に豊かになります。そして、それ以上の利益、つまり多くの人がイメージしているような資産家になるかどうかは、次のステップとして考えるべきなのです。

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