「給料から毎月銀行に貯金しよう」「結婚までに男は○○万貯金すべし!」
世の中には「貯金」という単語が満ち溢れています。人によっては「資産」=「貯金」と考えてしまっている人も多いかもしれません。
しかし、本当に得たお金を「貯金」することが正解なのでしょうか?もしかしたら、貯金以上にお金を賢く管理できる方法があったら活用したいと思いませんか?
でも、投資とか投信とかわからないし、下手したらお金を減らしてしまうし怖い、という不安も持っていると思います。
そこで今回の記事は、社会人が見るべき「お金の管理の在り方」についてと、今話題の人工知能を活用した「ロボットアドバイザー」について、知識が全くない人でも理解できるように、「世界一」わかりやすく解説していきたいと思います。
今回の話を知っておくだけ、あるいは考えられるようになるだけで、これからの人生で様々なお金、つまり結婚費用や子供が生まれてかかる養育費、将来の年金などの不安などが今に比べて格段になくなるかもしれません。
目次
銀行預金が時代遅れな理由
貯金をする日本人
これからの日本は、人口減少に伴って経済の衰退期を迎えると言われています。消費税の増税や医療費の負担など、私たち国民にのしかかる負担は増える一方です。
年金問題もその一つですが、住む家があって、服が着られて、ご飯が食べられる、という現在ではごく当たり前のことが当たり前ではなくなっていくかもしれません。
そのような中、私たちが生きている資本主義の社会の中では、極端な言い方をすればお金があれば何でもできます。
「お金は汚い」という印象を持っている人が特に年配の方に多く見受けられますが、そうは言っても自分がどのような生活を送るか、これはお金の有無に左右されてしまうのも事実です。
そして、このお金の所有の仕方ですが、日本では”貯金が美徳”と言われてきました。あなたが小さいころにもらったお年玉から始まり、親に「お金は貯めておきなさい」と言われて続けてきたと思います。
将来のために備えて若いうちから貯金をしなくてはいけない、そして貯金は安全だから銀行に入れる。これが日本にずっと続いてきた「銀行預金の安全神話」です。
では、そもそもこの”貯金”という習慣が染みついたのは、戦時中の国の策略だったことをご存知でしょうか。
貯金=戦時中の大日本帝国の政策
私たち国民の貯金の流れ、それは第二次世界大戦中にまでさかのぼります。
当時の日本は強国アメリカとの戦争の中、軍事費の調達に悩んでいました。兵士を集めるためのお金、爆薬や銃、飛行機や戦車を作るため、買うためのお金。戦争には多額の費用が必要なのです。
そして相手があのアメリカとなれば、当然国のお金だけでは賄いきれない状態になりました。そのとき「国を守るための軍事費は国民から調達しよう」当時の日本政府はそう考え、国債を発行し国民たちからお金を集めようとしました。
国債とは一言でいえば「国がする借金」のことです。例えばあなたがお金を欲しいと思った時に、ローンを組んだり消費者金融から借りたりするように、国もお金が必要な時は借金をすることができます。これが国債です。
国債は私たち個人が購入することもできますが、多くの場合は民間の銀行が日銀から購入するシステムになっています。では民間の銀行が買うためのお金は?というと、私たちが銀行に預けているお金となります。
ここで国民が銀行に預金をしていないと、銀行は国債を買えません。そのため政府は国民に「将来に備えて貯金をしよう」と推奨していきました。
「欲しがりません勝つまでは」というスローガンを耳にしたことがあると思います。戦中の貧しい生活で国民から不満が出ないため、「贅沢はいけないこと」という風潮を政府から広がらせた、それを象徴するものと言えます。
「貯金が美徳」という考えもこれと同様のものでした。元々日本人は戦前までお金がある人は投資を行っていた時代でした。しかし、国の政策のために印象の操作が行われていたのです。
それでも、当時は国の政策通りに銀行に預けることはあながち間違いではなかった。それは銀行に預けても高い金利を得られていたからです。
もうメリットがなくなった銀行預金
戦争が終わり、復興から高度経済成長を迎えていきバブル崩壊に至るまでの時代は、銀行に預金するという手段もアリと言えました。なぜなら、その時代は預けているだけで数%という金利が出ていましたし、制度として預金自体が守られていたからです。
しかし現在ではそういったメリットは完全に消え去りました。現在のゼロ金利時代では銀行に預金してもほとんど増えず、むしろ利息よりATMを使うことで支払う手数料の方が大きいでしょう。
そして、ペイオフ解禁というルールで守られる預金額に上限が決められ、かついつ引き出せるかもわからない、全く安全とは言えないものになりました。
すなわち、あなたの大切なお金の管理をするにあたって、「銀行に預金をしているだけ」という状況にメリットはなく、ただリスクにさらしているのと同じと言えます。
ではこれからの時代、あなたのお金を管理し守るにはどうすればよいのでしょうか?そこで重要となってくるのが「資産」とはそもそも何なのかということと、「アセットアロケーション」というキーワードです。次はこれを知っておかなければいけません。
「資産」を管理する必要性
資産ってなんだ?
「資産運用」「資産管理」これらの単語をよく聞くと思いますが、そもそもまず「資産」とは何のことでしょうか?
「資産」とは、ある個人が持っている価値のあるもの全部を指します。例えば、あなたの財布に入っている紙幣や小銭、これらは「現金」という資産の一つです。また、銀行に預けているお金である「預金」、これも資産の一部です。
その他には例えば土地や家を持っている人はそれも現金に変えることができますので資産となりますし、株券や先ほど登場した国債を持っていても資産の一部です。
全てを預金に偏らせる危険性
ここで重要なポイントは、日本人の多くは「預金」というとても偏った資産の持ち方をしていない点です。前章でお話しした「預金の安全神話」によって「資産は全て預金をしていれば大丈夫」という考え方が広がってしまっているためです。
しかしこの状況は大変危険であると言えます。わかりやすく考えるために、あなたの資産を野球に例えてみましょう。
各回の攻撃、つまりあなたがお金を稼ぐ場面では、毎日お仕事を頑張って働いていることと思われます。そこで1イニングに1、2点と言ったように、コツコツと少ない点数ですが積み重ねていけます。
本来であれば正しい守備をしていればこれらの点数を守ることができるはずです。しかし、守備の回に、ピッチャー以外の8人が全員でキャッチャーをしているとしたらどうでしょうか?当然守れるわけもなく、失点に失点を重ねていくと思います。
しかし、預金に全てのお金を預けること、これは全ての選手をキャッチャーに置くことと同じなのです。お金についてよくわからないから、稼いだ先をピッチャーの投げる先であるキャッチャーにとりあえず置いておく、これであなたのお金を守れるでしょうか?
野球にも色んなポジションがあるように、資産を管理する方法にも様々な種類があります。例えば、ファーストの「国内株」やショートの「国債」といったように、色んなポジションに分散して守らせていれば、何かあった時にお金を守れますし、増やせるチャンスも生まれます。
それでは、預金だけに偏らせないであなたの資産を管理するためにはどうしたらよいか。そのために必要なのが「アセットアロケーション」を設計することです。専門的な用語が出てきましたので、次はこのキーワードを解説していきます。
色んな方面から守ること=アセットアロケーション
「アセットアロケーション」とは、あなたの持っているお金をどのような形で持つかを決めるものです。つまり、預金でどれくらい持つか、株でどれくらい持つかをそれぞれ決めるということです。
先ほどの野球の例でたとえると、あなたが監督で、球団の選手をどうやってそれぞれのポジションに割り当てるかを決定させるということです。
もちろん、人によって選手の強さ(資産の量)は違います。メジャーリーガーが何十人もいるような大球団クラスの資産家の人もいますし、草野球レベルのおじさん達が9人だけいるような少ない資産を持っている人もいるでしょう。
その中で、自分の持っている資産の額に合わせて自分に合った資産の振り分けを考えていく、これが「アセットアロケーション」を考えていくということになります。
自分の資産の最適なポジション
一般人が1人で考えるのは難しい
よし、アセットアロケーションの重要性はわかったから、資産を配分しよう!と考えても、あなた1人でやるのはハードルがとても高いのです。
実際の資産管理では、例えば、資産のうち預金で20%、株式で30%…といったように細かく振り分けていく形になります。そして、この振り分けも永遠に固定するものではなく、経済や国際情勢の変化に応じて、割り振りも変えていくことになります。
しかし、いきなり株とか国債とか言われても、知識もないしどれをいくら買ったらいいのか、そもそもどこで買えるのかもわからないですよね。
さらに、本来は株の中でもそれぞれの株のリスクとリターンがそれぞれ何%見込めるか、といった細かい調整を行わなければいけません。そうなると私たち一般人が手を出すことはいよいよ難しくなってきます。
そこでこのような「資産運用」をしたいと考えた人のために、代わりにお金の管理をしてくれるシステムがありました。それがよく聞く「投資信託」です。
投資信託は代わりに運用してくれる、けど…
「投資信託」はあなたの代わりに資産を管理・運用するサービスです。
まず、お金を運用して欲しいという人達からお金を集めていきます。そうして集まった大きなお金を専門家たちが株式、債券などで運用していき、その運用の結果に応じてお金を出した人も利益を得られるという金融商品です。
ここまで聞くと、専門家たちに任せて運用してもらえるので安心できるように感じるかもしれません。しかし、この「投資信託」自体にも会社やそこで出している商品など、とてもたくさんの種類があるのです。
つまり、今度は「資産管理」のためにどこの「投資信託」を選べば良いのか、ということになってくることでまた知識が必要となってくるのです。
それではあなた自身は何も考えずに資産管理する方法はないのか、そう考えると次に思い浮かぶのが「ファイナンシャルプランナー」の存在です。
ファイナンシャルプランナーは野球のコーチ(有給)
そこで資産管理のアドバイスをしてくれるファイナンシャルプランナーと言われる職業の方もいます。この人たちは、右も左もわからない野球チームの監督であるあなたを支えてくれるコーチのような人です。
このコーチはあなたのチームの選手の能力(持っている資産の額)に応じて、的確なアドバイスを出してくれます。
しかし、この人たちも仕事としてアドバイスをしていますので、相談して運用した分だけ報酬を渡さなければいけません。何億円という資産を持っている人なら問題ないと思いますが、何百万円といった少額の資産を守ろうとしてる私たちにはハードルが高すぎます。
やはり自分に資産管理は向いてない、銀行に入れておこう……。その考え、ちょっと待ってください。
状況を整理してみましょう。資産管理は大事、しかし人に頼むから高いのです。それならば、この資産管理を「人工知能」が引き受けてくれたらどうでしょうか?それが今話題の「ロボアドバイザー」です!
資産管理をお任せ!~ロボアドバイザー~
ロボアドバイザーは人工知能のコーチ
「ロボアドバイザー」は金融業界でとても注目されているキーワードで、簡単に言えばロボットがあなたに代わって自動的に運用をしてくれるサービスのことです。
私たちがロボットと聞くとメカニックな機械を想像しがちですが、物体として実在しているものではありません。ロボアドバイザーはアプリやウェブ上で、あなたの資産を管理するものとなります。
ロボアドバイザーには様々な特徴がありますが、これまでに存在した金融サービスとは一線を画す存在となっております。それでは、ロボアドバイザーを使うメリットとデメリットを紹介していきたいと思います。
ロボアドバイザーのメリット・デメリット
メリット1.手間がかからない
ロボアドバイザーを使う1番のメリット、それはこれまで面倒とされていた事がすべてなくなったことでしょう。
以前までは、ファイナンシャルプランナーとの面談や銀行での投資信託の相談、お金の受け渡し、運用実績の確認などでいちいち時間を取る必要がありました。しかも、向こうの営業時間に合わせなければいけませんので、平日の日中に出向くとなると尚更大変ですよね。
しかし、ロボアドバイザーのサービスはインターネット上ですべて完結します。あなたはスマホやパソコンから申し込みするだけなので、金融機関の営業時間に窓口に出向く必要もありません。
さらに直接的に営業マンと話をするわけではないので、セールストークで知らないうちによくわからない商品を買わされていたということもありません。あなたがやりたい期間、金額など自分のペースで判断して運用していくことができることも大きいでしょう。
メリット2.簡単なのにクオリティが高い
そしてロボアドバイザー良い点の2つ目、それは私たちの手間が省けるようになったにも関わらず、運用するサービスの質が落ちていない点です。
元々このロボアドバイザーのシステムは専門家や最先端の理論などに基づいて作られています。そのため、基本的にはその人たちが運用することとほとんど同じになると言われています。
それに合わせて、近年の高度に発達した人工知能により、人間では扱えないほどの膨大なデータ量を分析して現時点で最適な運用方法を探してくれます。これら2つの点からクオリティが高い資産管理が行えるのです。
そして、この難しいシステムを運用するためにあなたが最初にすること、それは簡単な質問に答えていくことだけです。あなたの年齢や収入、期間などを質問に応じて回答していくことで、ロボアドバイザーがあなたにピッタリの資産管理を行ってくれる、ということになります。
メリット3.何より安い、少額でも運用可能
人間からロボットに任せるメリット、それは運用に関して発生する費用が圧倒的に少なくなることでしょう。
例えばファイナンシャルプランナーの人に相談する場合、大体1時間につき5000円~2万円ほどかかると言われています。1時間相談するだけでこの費用ですから、今後定期的に運用していく場合の費用は計り知れないものとなるでしょう。
お金を守るための相談で手数料としてお金が減ってしまっては元の子もないと言えます。これまで資産運用の敷居が高かったのはこのような背景がありました。
一方、ロボアドバイザーの場合は多くのところで運用した金額に応じた手数料がかかるだけになります。この安さはロボットに頼むからこそできる所業と言えます。
そして、費用が少ないということは、少ない金額からでも始められるということになります。つまり始めようと思えば、お試しで今すぐにでも始められることができるわけです。ハードルがとても下がってきているのです。
デメリット.完全に予知できるわけではない
これはロボアドバイザーというより、資産運用をする上での課題となりますが、すべての将来を見通せるわけではないという点です。
例えばどこかの国や大企業が破綻するような大事件が発生した場合、経済や国際情勢は大きく揺れ動くわけですが、このような急激な変動は人工知能を活用しているとはいえロボアドバイザーでも予測不可能です。
しかし、ロボアドバイザーで資産管理を行う本来の目的がリスクの分散のためであることを忘れてはいけません。
先ほど例に挙げたような大事件では、あなたがお金を預けている銀行が倒産して全資産を失う可能性もありますので、これはロボアドバイザーだけが被害を受ける問題ではないはずです。
さて、ここまでロボアドバイザーについてまとめてきました。しかし、そうはいっても「ロボアドバイザー」自体、比較的新しいサービスなので、運用している会社の実態がつかめないようなところもあるかもしれません。
あなたの大切な資産を預けることになるわけですから、安心して任せられるところを慎重に見極めたいものです。
現在ロボアドバイザーは既にいくつかの企業がサービスとして提供しています。その中から、我々GOAonline編集部が自信を持っておススメできるロボアドバイザーをご紹介したいと思います。それが『WealthNavi』です。
なぜ我々がロボアドバイザーの中でも『WealthNavi』をおすすめするか、その3つのメリットを述べた記事は【こちら】になります。賢くお金を守りたい人はぜひご覧ください。