よし、この仕事を終わらそう!
そう意気込んで取り組んでみたものの、30分すぎるとだんだんと疲れてきて、1時間過ぎる頃には疲れてダラダラと取り組んでいる。そんな経験ありませんか?
集中して効率よく仕事をデキるビジネスパーソンになるため、今回の記事から集中力を高めるための、具体的なテクニックをまとめていきたいと思います。今回はその1つ目として「時間」の使い方に着目してみましょう。
誰よりも多くの仕事をこなし、きちんと定時で退社。そんなメリハリのついたできるビジネスマンをともに目指しませんか?
集中できる時間はとても短い
そもそも人間の集中力はどれくらい持続するのでしょうか?
これには様々な説があり、15分という方もいらっしゃれば、90分と主張する学者もいるそうです。大学の授業が90分に多く設定されているのは集中力の限界だからという話もあります。
しかし自身の大学時代を思い返していただいて、90分の間ずっと集中して聞いていられた講義は何回あったでしょうか。講義の興味の有無にもよると思いますが、90分続けて集中できたことはほとんどないのではないのでしょうか?
このように人間は長い時間続けて集中することは難しいとされています。そのため、数時間続けて固まった休みを取るというスタイルよりも、短時間で集中し、こまめな休息をとるという形の方が効率の良い働き方をすることができます。
このように短めの時間に集中して取り組む方法を考えたときにあなたにおススメしたいリズムがあります。それが「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれる方法です。
ポモドーロ・テクニック=「25分+5分」
ポモドーロ・テクニックはFrancesco Cirilloという方が考案した時間管理術です。
この方法では、行うタスクを1つ決めて、25分(1ポモドーロと呼ぶ)に1つのタスクを集中してやって、5分休むということを繰り返す方法です。
ここで重要なのは、1つのポモドーロでは必ず「1つ」のタスクしか行いません。例えば、途中で違う作業をし始めた場合や、途中でメールの対応や呼び出しなどで作業が中断された場合は、また25分を最初からやり直すということになります。
また、5分間では完全に作業を止めます。そして、これを4ポモドーロ(30分×4回)を行ったら少し長めの休憩(15~30分程度)をはさみます。
ここで重要なのは、25分が終了した時点で「そのタスクが終わっていない場合でも強制的に5分間の休みをはさむ」という点です。終わらなかった仕事は次の25分間に続きから始めます。
途中でやめたら効率が悪いのではないか、と思うかもしれませんが、この「5分間の休憩」にこそ意味があるのです。
5分の休みに眠っている価値
強制的に25分で区切る意味、それは「脳内の整理を行うことができる」というメリットがあります。
このポモドーロ・テクニックでの5分間の休憩では好きなことができます。例えば飲み物を飲んだり、体を動かしたりということで気分の転換を行います。
しかしこの5分間の休みに入っても、脳は25分でこなしてきたタスクについて考えてしまいます。ここが重要なポイントであり、5分の間は作業を止めてゆったりとすることで、今までやってきた作業やこれからやる作業をあなたの頭が整理するタイミングとなるのです。
もし仮に5分間の休みを取らずに作業を続けても、長時間やることによって疲れたり、脳内を整理したりするために手が止まってしまいます。
いくら調子よく続けてもいずれ集中が途切れてしまうならば、こまめに休息かつ整理する時間をあらかじめ決めて確保しようというのが、このテクニックの本質です。どんなに調子がよく仕事が進んでいる状態でも、必ず25分で切り上げるのはこのためなのです。
実際にやってみると難しい
もし8時間働く場合は、理論上1回30分のセットを16回確保できることとなりますが、実際にやってみると25分を1つのことでやりきることが難しいように感じると思います。途中で違う仕事に取り掛かってしまったり、呼びかけやメールといった対応で中断してしまうのです。
しかし同時に「①やることが明確であり、それ以外は逆にやらなくていいこと」と「②25分という短い時間を必死に終わらせようと集中できること」というポモドーロ・テクニックの2つの強みも感じられると思います。
いかがだったでしょうか?今回はタスクに集中できる「時間の管理」という側面をまとめてみました。次の記事では「場所」という点にスポットを当てて、より集中して作業を行うためのコツをお届けしたいと思います。(⑤に続く。近日公開予定)