AIに仕事を奪われることはラッキー? AIと上手く付き合うために③

若いビジネスマンが今後のAI社会で働くためには?

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【前回の記事】ではAIの発展によって出来るようになることの一部を、簡単にかいつまんでお話ししました。

AIが出来ることについて考えるためには、あなたもお持ちであろうスマホを見てみれば将来がわかるかもしれない、というお話でした。

将来それほど人工知能が発達するのであれば、「AIが人間の仕事を奪う」という現実が本当にやってくるのではないかと恐れている人も多いと思います。

しかし、この考えはとても狭い視野しか持てていないと言わざるを得ません。私たち日本人はAIの登場でもっと豊かに生活することが十分できるのです。

今回は「AIが人間の代わりに仕事をしても人間が不幸にならない理由」と「どれだけAIが発達しても出来ないこと」について考えてみましょう。

あなたの将来のキャリアについて考えるためには、AIについて知っておくことは必須であるかもしれません。

人工知能とうまく付き合うために③

奪われるではなく、面倒を頼めると考える

多くのメディアはAIによって人間の仕事が「奪われる」という悲観的な見方で伝えることが多いです。しかし見方を変えれば「人間は面倒な仕事をやらず、AIにやってもらえる」というラッキーな状況だとも考えられます。

AIが人間の代わりに仕事をしている状況、それはAIの方が人間より仕事の効率が優れている状況です。

人間よりAIの方が優れた仕事ができるなら、今の人間が仕事をしている社会よりも高い量、良い質のものを生み出すことが出来るはずです。

つまり社会全体で見れば、1人当たりの生産性というのは人間が働かない方が高い可能性があります。

つまり「AIがヒトの代わりに仕事をして、人間が働かなくても暮らせる」という社会は十分に可能であることが腑に落ちるのではないでしょうか?

AIによって日本国憲法に書かれている国民の義務の1つである「勤労の義務」がもしかしたら「勤労の権利」に変わるかもしれません。

そのため、人工知能の技術自体に対して恐れるのは間違ったことであり、重要なのはきちんとAIを使う上でのルールを定めることなのです。

AI社会で働くためには?

ある専門家の意見では、約9割の人の仕事を人間が行う必要がなくなると言われています。つまり日本人の9割が働かないでも最低限の生活が送れる状況になっているということです。

しかし、それでも人間が働く必要が部分というのが1割ほど存在していると言えます。完全に人間の仕事をAIに代替することはできないことになります。

先ほど人間が働く必要がない社会が来るとは言いましたが、AIに任せて働いていない人よりもAIが出来ない仕事をやっている人間の方が収入面で高くなることは当然ともいえます。

つまり、AIが発達していった世の中でも働くことを続けたいと考えるのであれば、人間しかできない仕事というのを見極める必要があります。

問題解決=AIの仕事/問題発見=人間の仕事

ではAIが十分に発達した社会で、人間が働かなければいけない仕事は何でしょうか?その答えは至極単純であり、「AIではできない仕事」です。

一見、どんなことでも実現できそうなAIに出来ないことはないように感じられますが、実はAIは「『問題』を見つける」ことができないと言われているのです。

前回までの記事で紹介した自動運転や囲碁、翻訳などのAIは、全て解くべき問題がわかっている上で作られています。

それぞれのAIに対して、「自動で車を運転させたい」、「囲碁で必ず勝ちたい」といった解決すべき問題を人間が定めています。

このように既に存在する問題を解決する力の点では、人間はAIにほぼ勝つことはできないでしょう。なぜならAIは膨大のデータかを用いて、人間ではたどり着かなかった斬新な考え方を生み出すことができるからです。

しかし一方で、いくらAIの進化が進んだとしても、人間が課題と感じていること自体を見つけることは難しいとされています。

AIは「肩こりがつらい」を感じられない

何故AIは問題自体を発見することができないか、その理由は様々あると考えられていますが、分かりやすいものの1つは「AIに人間の身体がない」からです。

あなたが長時間歩き続ける場合を考えてみましょう。AIを使えば長時間歩いても疲れにくい靴を開発することはできるかもしれません。これが問題の解決です。

しかし一方で、AI自身が「人間は長時間歩くと疲れるからそのための靴を開発しよう」とはならないのです。

何故ならAIには自分の体がないため、「長時間自分の足で歩くと疲れる」と感じることができないからです。

どう疲れるのか?どうすると楽なのか?こういったことは人間しか感じることができません。

すると、ここに人間が働かなければいけない部分が出てきます。つまり「今の社会には○○が必要なのではないか?」といった、人間の感情や感性に基づいた問題提案というものがAI時代の人間の仕事になるのです。

では次回【シリーズ最終回の記事】では、上で述べたように人間だけが出来る仕事であなたが働き続けるために必要なことについて考えていきたいと思います。(④に続く 近日更新予定)

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